『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』
あ、まずい、ラストシーンを思い出しただけで涙が出てきた。
宇宙に飛ばされたライカ犬を思いながら必死に自分を保とうとする少年イングマルの不器用さがたまらなく愛しい。彼に絡むボーイッシュな少女サガの勝ち気さがたまらなくキュート。
二人だけじゃない。時にいらだちを爆発させる母親の哀しみにも、絶妙な距離感で見つめる叔父の優しさにも、登場人物のすべてに共感できる。
最後に挿入されるボクシング世界戦、あれは実在の試合だったのですね。主人公と同名の選手イングマルの勝利に村中で歓喜する姿は、人びとがつながる「場」でしか生じない悦を象徴しているよう。
やくたいもない日常がすべて愛しい。そこに「場」があれば。
