偲ぶ会
昨夜、京都にて、とある方を偲ぶ会に出席する。
この方とは2年前から年賀状のやり取りをしていた。
始めは、先方から年賀状をいただいた。お元気ですかと添書がある。しかしその名にまったく記憶がない。
念のためと名刺フォルダを見てみると、ありました。その方の名刺。しかしいつどこでいただいたものかまったく思い出せない。
その方の訃報が先日届いた。偲ぶ会のご案内とともに。
偲ぶ会に行ってみれば共通の知人がいるかもしれない。そうすれば私とのつながりも解明されるはず。
はたして向った会場は開会30分前にもかかわらずすでに人が溢れていた。しかしただの一人も知っている顔がない。なにより私は故人の顔すら記憶がないのだ。ここに来ている中で間違いなく私が一番故人と縁が薄い人間だろう。
追悼の話を聞いて推察できることがあった。故人はなにより酒好き。ここに来ているすべての人の脳裏に甦るのはにこやかに飲んだくれ酔いつぶれた故人の姿だ。
つまり私はどこかの酒場で故人と接触し、盛り上がって名刺交換をしたのだろう。しかしその時すでに私も泥酔しており、店の記憶もお会いした記憶も、もちろんその時にどんなお話しをしたかの記憶もなくしてしまった。
しかしいい出会いであったことは間違いない。このご縁を心から有難く思う。偲ぶ会はとても温かく、楽しいものだった。新幹線の終電で帰るために中座するまで、ビールとハイボールとワイン一本。心地よい酔いを恵まれた。
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