おおきな木
絵本『おおきな木』の新訳が本屋に並んでいた。
あすなろ書房より。新訳者は村上春樹。
私がこの本と出会ったのは高校時代。手元にある本は1976年12月10日第2刷とある。
手にしたきっかけは何だったか思い出せない。小島一慶のパックインミュージックだったような気がする。小島一慶は絵本が好きで番組内でよく紹介していたし。あるいは落合恵子のセイ!ヤングだったか。どちらかだろう。
一読して絵本への認識がすっかり変わった。自分を木にまるまる重ねながら、涙したものだ。高校生が木に感情移入するというのもなんだが、内気だったのです。延立寺の本棚に絵本がならぶようになったのはこの本から。
最近までロングセラーを重ねてきたが、あとがきによれば、旧訳の本田氏はすでに亡くなり、出版社としても増刷できない事情があるという。絵はそのまま(あたりまえか)で村上春樹の新訳で登場。
旧訳は慣れているというより身に染みてしまっているので新訳文はまだどうしても違和感がある。が、これでこの本がさらに読者を広げてくれるのはうれしい。
Comments