研究上は隔たりなし
吉川会。釈迦はあくまでも現実の苦を背景としてどこまでもそこから離れずに法を説いたはず、という前提で経を読む会。
夜、友人と横浜で飲む。ありがたくご馳走になる。
その店で、歴史を勉強していたという中国人女性と同席した。
私は中国に行ったのは20年前に南京に一回行ったきり。そのことを話すと当然話は南京大虐殺へ。ちょっと面倒かなと思いながら話を聞くと、彼女は「中国の歴史研究者たちは死者は3万人程度と言っています」とのこと。
え?中国側は30万人って言っているんじゃないの、と訊くと、「そんなことはありえません。当時は南京にそんなに人口はいませんでした」と笑う。
意外。死者3万人説というのは日本の歴史研究者の多くが採用している。南京事件の共同研究が必要という声はずっと前からあがってきたが、それが進まないのは前提となる死者の数が大きく隔たっているからだと聞いていた。しかしそれはどうも違うらしい。少なくとも歴史研究上は。
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