点検の使命を胸に
愛犬クウの朝の散歩が日課になってしまった。
現在12歳。この12年間ずっと、散歩は一日に夕方一回だけだった。
それがここに来て、早朝に散歩をしたいと要求するようになった。毎朝。雨の日も。
クウはふだん自己主張をすることはほとんどない。餌の皿や水の器が空になっていても、黙っている。おやつを欲しいときも、手や口を出すことはなく、吠えることもない。ただ、横にいて欲しそうな目をするだけ。もらえなくてもすぐに諦める。
それが朝の散歩ははっきり要求する。行くまで諦めずねだり続ける。これには応えるしかない。
散歩のコースは延立寺の境内。敷地から外には出ない。
クウが散歩中にしているのは闖入者がいないかの点検。特にU字溝は必須。その様子のクウからは、寺を守るという使命感がひしひしと伝わってくる。
その散歩というか点検作業は、昼間には行こうとしない。闖入者は夜行性が多いのだろう。
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