半紙が消えた
物置や納戸、天袋の奥に死蔵されていた茶碗類を出してきてまとめている。
それらはひとつひとつお布施を包んでいた半紙に包まれている。お布施の半紙がこう再利用されるのはちょっと前のお寺では当然だった。
というか、ちょっと前まで、寺には使い済みの半紙が多くたまるようになっていた。
それが今はまったくない。
お布施はほぼすべて熨斗袋に入れて届けられる。家に半紙がないケースは今は普通だろう。
布施を包んでいた半紙に記されている金額を見ると、現在と大差はない。布施を半紙に包んでいた習慣はそれほど昔の話ではないのだ。
いったいいつから何をきっかけにあっという間に変わってしまったのだろう。
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