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『おちょやん』讃

『おちょやん』最終回。傑作だった。朝ドラの歴代ベスト3に入る出来。
それなのに、視聴率が悪かった失敗作という評がネットに流れる。そんな評は本当にどうでもいい。
大阪局制作作品には分かりやすい悪役が登場して主人公の壁となり、主人公がそれを克服するという図式が多い。私はそれが大嫌い。『スカーレット』は良作だったが良作止まりなのは北村一輝のお父ちゃん造形ゆえ。
『おちょやん』も例に漏れずテルヲや栗子が登場した。しかし、『おちょやん』はそれらを単なる壁としなかった。主人公の千代は、壁を乗り越えたり壊したりするのではなく、壁をズラす術に出たのだった。それを可能としたのは脚本の技とともに毎田暖乃と杉咲花、両千代の圧倒的演技力による。

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