6組の曲者たち
私の書斎のオーディオには、6セットのスピーカーがつないである。音源によって使い分ける。
と言うととても繊細な耳を私が持っているように思われそうだが、全然違う。私の耳はとても鈍い。スピーカー以外の、アンプも、プレーヤーも、それ以外の周辺機議も、聞き分けることはできない。
昔は分かったふりを装って高価なスピーカーケーブルを使っていた。いや、装ってというのは少し違う。高価なアクセサリーを使うと音が良くなった気がしたのだ。錯覚でもあり思い込み。現用のケーブルはとても安価。
そんな私でさえ、スピーカーの違いは明瞭。スピーカーによって楽器の位置や大きさがはっきり変わるのだから。
一番万能なのは図体が一番でかいフロア型のバックロードホーンだが、人の声だけを比べるなら、一番リアルなのは小型の密閉型。この密閉型との付き合いはもう40年になる。現有の最古参だが堂々の現役。