迷う理由が「高い」なら
探求書の出物があったとメールで連絡があった。
ネット上には多くの古書店が集っているネット古書店サイトがある。このサイトの運営が始まってから、私はリアル古書店巡りをしなくなった。
ここに欲しい本を登録しておくと、出物があったら知らせてくれる。書店によっては、貴重な本はサイトに登録しないでリアル店に来た客にのみ売るということもしているようだが、私はそんなマニアな本は求めない。
今回連絡が来た本を登録したのは1年前。やっと売りに出たか。待ってたよ。
しかし、価格がバカ高い。んー、私の感覚より2万円高い。足下見やがって。
どうしよう。これを逃せば間違いなくすぐに誰かに買われる。次に出るのは1年後か。その時に安価で出るとは限らない。
あ、金はあるじゃないか。実は来週に旅行を予定していたが都合によりキャンセルしたのだ。それを充てれば。なんといいタイミングなのだろう。
あの格言をまた思い出した。「モノを買う理由が『安いから』なら買うな。それは本来不要なのだ。モノを買うか迷う理由が『高いから』なら買ってしまえ。それは大切にされるだろうし、もれなく満足感が付随する」。まさに。